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Archives[ 200803 ] - Mademoiselle Loulou*手芸文芸フランスアンティーク生活

Aquirax Flip Book

2008年03月29日 22:23

Aquirax Flip Book

       aquirax.jpg


                  靴

                           金魚
                       
                                    瞳
 
                     少女         
        
                                子猫
  

 宇野亜喜良氏のフリップブック3種。トムズボックスの『白い祭り』、『スフィンクス』、そして『Graphiti』。これは、2003年11月に、恵文社一乗寺店にてモダンジュースとの共同企画で開催された「Chic Pop 宇野亜喜良の世界」展で制作されたもの。厳密にはフリップブック仕掛けのあるミニブック。近代ナリコさんの編集で、「宇野亜喜良にまつわる戯れ書き」を楽しむことができます。氏がこの本で紹介しているルミ・ド・グールモン(Remy de Gourmont)の「むかしの花」、私も好きです。美しいメタモルフォシス。

*
長壽花、金髪のをとめ、幾人もの清い睫毛はこれで出来る。
*
蔦尾草の花、清浄無垢の腕の上に透いて見える脈管の薄い水色、肌身の微笑、新しい大空の清らかさ、朝空の映た細流。
*
野罌粟、戀人に噛まれて血を鈍染ました唇。
*

「むかしの花」/ルミ・ド・グールモン/上田敏訳

Odd Box 

2008年03月21日 23:28

Odd Box

katsumoto_mitsuru.jpg


白い箱の中で、
緑の草原を編む、
みつあみの少女。

勝本みつるさんがアトリエの端材で作る気まぐれな品々─Odd(オッド)。


私の本棚のオブジェの一つ。
山下陽子さんの小函を置いている棚の上の棚にある。

小函の中の蝶

2008年03月09日 23:46

小函の中の蝶


“哲学書を入れた本箱の上に、「女王」と上書した小さい函がある。これが僕の蓄へて居る蝶の宮殿だ。蓋の裏に列記せられたる女王の名は「花せゝり」「黄まだら」「日陰蝶」「蛇の目」「豹文」「緋威」「黄べり立て羽」「揚羽」「一文字」「山黄蝶」「日光白蝶」「大紫」「山女郎」などで、其中で価の貴いのは大紫、可愛らしいのは山黄蝶であらう。”
(『蝶』、正岡子規)


女王と書かれた小函。函の裏には蝶の名前。
和名と学名が併記されているのが好ましい。
捕らえたばかりの蝶を閉じ込め、微かな羽音に耳を欹てる。
函の底に溜まった鱗粉を想像する。


小さな葵、水鳥の卵、玻璃の壷

2008年03月07日 21:26

小さな葵、水鳥の卵、玻璃の壷


 先日、日本文化の中の萩についてちょっとばかし調べて欲しいとの依頼あり、『枕草子』の「萩いと色深う、枝たをやかに咲きたるが、朝露にぬれてなよなよと広ごり伏したる」を見つけ、今頃今更、『枕草子』の素敵さに気付きました。とにかく、抜粋されたものではなく全部読みたいと思い、近所の図書館に借りに行ったところ、、、無い。あるのは学習漫画のものと酒井順子の『枕草子REMIX』だけ。しょうがないので、後者を借りてきた。でもこれはこれで割と面白そう。清少納言と会話したりしてる。
 松岡正剛氏が「松岡正剛の千夜千冊」で私の好きな「あてなるもの」と「うつくしきもの」について触れているので、引用させていただきます。

「(中略)清少納言の感覚と美意識が、さらに研ぎすまされるのは「あてなるもの」や「うつくしきもの」によせる気持ちを披露するときである。「あてなるもの」とは上品な感じがするものといった意味だが、さすがに目が透明になっている。何をあげたかというと、薄紫色の衵(あこめ)に白がさねの汗衫(かざみ)、カルガモの卵、水晶の数珠、藤の花、梅に雪が降りかかっている風情、小さな童子がいちごなどを食べている様子、というものだ。完璧だ。「いみじううつくしきちごの、いちごなど食ひたる」といった、チゴ・イチゴの語調の連動もある。
  一方、「うつくしきもの」は今日の言葉なら「かわいい」というところだが、これも順番がみごとで、酔わされる。まずは雀の子のちょんちょんしたところやヒヨコが人の後をついてくるところ、幼な子がほんの小さな塵などを見つけて摘まもうとしている仕草がよくて、それから、人形の道具類、蓮の小さな浮葉をふっと池から掬いあげたときの小ささ、小さな葵、水鳥の卵がすばらしい。そして最後に、玻璃(はり)の壷が極め付き。これは、唸る。玻璃の壷とは、今日ならごく小さな香水瓶のようなものである。――(「松岡正剛の千夜千冊」の第四百十九夜目『枕草子』より引用)


小さな葵、水鳥の卵、玻璃の壷。
ああ、うっとり。



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